みなさんはトレビスという野菜をご存じでしょうか?
ヨーロッパ原産の野菜で鮮やかな紫色をしているので見た目は紫キャベツに似ていますが、実は全く別物の野菜です。独特の苦味が特徴的ですが、あまり馴染みがない野菜なので苦味取りする方法が分からないという方がいるのではないでしょうか。
今回は、そんなトレビスの苦味取りする方法と、どんな味がするのか、美味しく食べれる方法、
トレビスに含まれる栄養価と、紫キャベツとの違いについてご紹介します。
トレビスを苦味取りする方法
トレビスの特徴として、柔らかい食感と苦味があります。この苦味取りの方法としては、火を通さず食べること、そして包丁で切らず手でちぎることです。
加熱することで苦味やアクを取り除くという野菜は多いですが、このトレビスは逆で、加熱するとむしろ苦味が増すという特徴があります。また包丁で切ることで、トレビス内の細胞が鉄分と反応して苦味が強くなる性質があります。なので手でちぎることで苦味が強くなるのを防ぐことが出来ます。
トレビスの美味しい食べ方
食べ方①サラダ編
一番のオススメはサラダにして食べることです。見た目も鮮やかになりますし、ほんのりした苦味がアクセントになります。苦味が気になるという方は、酸味のあるフレンチドレッシングと一緒に食べると相性が良いのでオススメです。
また、トレビスのさっぱりとした口当たりが、お肉やお魚などの脂っこい食べ物との相性が良いので、サーモンサラダにトレビスを和えるのもオススメです。
食べ方②スープ編
ベーコンの旨味と香ばしさが溶け込んだコンソメスープにちぎったトレビスを入れると、彩りも良く、それぞれの野菜の美味しさを楽しめます。トレビスをちぎって入れること、入れるタイミングは完成直前の仕上げのタイミングにすることで、加熱による苦味を最小限にします。
食べ方③リゾット編
出産量が多いイタリアではリゾットにするのが一般的です。
ベーコンを1㎝幅に、玉ねぎはみじん切りにしてオリーブオイルで炒めたところにお米とワイン、コンソメスープを入れて煮込みます。水分が無くなってきたらバターと粉チーズを混ぜて、塩コショウで味を整えます。最後に2㎝角にちぎったトレビスを入れてさっと火を通し、トレビスの色素がリゾット溶け込んだら完成です。
スープ同様、仕上げの段階で入れることでトレビスの苦味を抑えるようにします。
トレビスにはどんな栄養がある?
トレビス100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。
エネルギー:17kcal
水分:94.1g
タンパク質:1.1g
脂質:0.2g
食物繊維:2.0g
炭水化物:3.9g
ナトリウム:11㎎
カリウム:290㎎
カルシウム:21㎎
リン:34㎎
β-カロテン:14μg
葉酸:41μg
この中で特に注目すべきは、カリウムが豊富というところです。カリウムはミネラルの一種で、体内の余分なナトリウムを排出する役割があるので、むくみ改善に効果があります。
またトレビスの紫色は、ブルーベリーにも含まれるポリフェノールの一種「アントシアニン」という成分の影響によるものです。これによりブルーベリーと同じように眼精疲労や抗酸化作用にも期待できます。
トレビスと紫キャベツの違い
まず見た目の違いというと、トレビスは葉の色は紫色でも葉脈が白いのに対して、紫キャベツは葉脈まで全体が紫色をしているという点が挙げられます。また分類上でもトレビスはキク科ですが、紫キャベツはアブラナ科という違いがあります。
※レタスがキク科なので、トレビスは成分や食感という観点からも紫キャベツというよりもレタスに近い野菜になります。
味の違いというと、前述でもお話した通り、トレビスは加熱すると苦味が増すため、日本では主に生のまま食べることが多いですが、紫キャベツは生で食べるのはもちろん、普通のキャベツと同じように加熱調理に使うこともあるという違いがあります。
まとめ
今回は「トレビスを苦味取りする方法!どんな味がするのか美味しく食べれる方法まで」について紹介しました。トレビスは柔らかい食感と苦味が特徴の野菜であり、苦味取りの方法として加熱しないこと、切るときは包丁ではなくちぎること、であることが分かりました。
サラダに入れて生で食べるのがオススメですが、スープやリゾットなど火を通す料理の際も、火を通す時間を極力少なくすることで苦味を抑えられるので様々な料理のアクセントとしてトレビスを取り入れてみてはいかがでしょうか。