砂糖や甘いものが好きなあなた。それは同時に、甘いものを食べて気分が悪くなることはありませんか?甘いもの好きの中には、「砂糖を摂取するとなぜか気分が悪くなる」「甘いものを食べると吐き気を感じる」などと感じる方々もいるのではないでしょうか。
これは一体どういったことを示しているのでしょうか。もしかすると、それは糖尿病の始まりのサインかもしれません。
この記事では、砂糖摂取後に気持ち悪くなる理由やその背後にある身体の仕組み、そしてそれが糖尿病の症状と関係があるのかについて詳しく掘り下げていきます。
砂糖や甘いものを摂取したくなる欲求から、摂取後の気分の変化まで、甘いものと私たちの体の関わりに実は深い関連性が隠されているのかもしれません。そんな疑問を解き明かすべく、一緒に理解を深めていきましょう。
砂糖で気持ち悪くなるのはなぜ?
一口飲むと幸せな気持ちにさせてくれる甘味料の代表ともいえる砂糖。ですが、その一方で、砂糖を摂取した後に気持ち悪さを覚えると言う人もいます。それはなぜでしょうか。
甘いものを多く食べると血糖値が上がる
砂糖と一口に言っても、その中にはグルコースやフルクトースなど様々な成分があります。特にグルコースは私たちの体がエネルギー源とする重要な成分で、これが血液中に多く存在する状態を「血糖値が上がる」と言います。しかし、これらの成分は適度な量であれば健康に影響を及ぼすことはありません。一方で過剰に摂取すると、急激に血糖値が上昇し、それが原因で気持ち悪さを感じることがあります。
血糖値を下げるためにインスリンが分泌される
血糖値が上昇すると体はそれを下げようと働きます。そのためのホルモンがインスリンです。インスリンは血糖値を下げる役割を持ちつつ、エネルギー供給として糖質を細胞の中へ送る作用も担っています。しかし、糖分の過剰摂取により血糖値が急上昇すると、それに伴い大量のインスリンが分泌されます。
インスリンが吐き気の原因
先ほど述べたように、インスリンは血糖値を急激に下げようとするのですが、それが激しすぎると逆に無気力や吐き気といった体調不良を引き起こすことがあります。この状態は俗に「糖質ダウン」と呼ばれ、砂糖を摂取した後に気持ち悪さを感じる大きな要因となります。
糖尿病の症状なの?
ここまで述べたような症状は一時的な体調不良で止まることもありますが、それが続く場合には注意が必要です。それは糖尿病の可能性を示しているかもしれません。
糖尿病で胃腸の働きが鈍る場合
糖尿病は高血糖状態が続くことで体内の細胞が糖を取り込むことが困難となり、その結果体内の糖分が不足します。体が糖分を求めることで食事の量が増える反面、同時に体内で糖を分解する胃腸の働きも鈍くなり、消化不良や便秘、吐き気などの体調不良を引き起こすことがあります。
糖尿病の合併症で気持ち悪くなることも
また、糖尿病になると血管が硬化し、神経も傷つきます。特に自律神経が乱れると吐き気や食欲不振といった症状を引き起こすことがあります。これらは糖尿病特有の合併症で、「糖尿病性神経障害」と呼ばれています。
砂糖で気持ち悪くなったときの対処法
そんな糖質摂取による体調不良から回復するため、そして今後同じ症状に悩まされないためにはどうしたら良いのでしょうか。対処法について説明します。
コーヒーや紅茶で味覚をリセット
まず考えられるのが、味覚をリセットすることです。食事の後にコーヒーや紅茶などの飲み物を摂ると、口の中の甘味が取れ、体への負担も軽減します。
勉強に集中して糖の消費を促す
頭を使う活動はエネルギーを大量に消費します。勉強や仕事、趣味など、集中力を必要とする活動を行うことで、糖分の消費を促し、血糖値の上昇を抑えることが可能です。
ウォーキングをして代謝を上げる
適度な運動も有効です。ウォーキングなどの軽い運動は、血流を良くし代謝を高める効果があります。通常よりも多くのエネルギーを消費することで、糖分の過剰な蓄積を防ぐことができます。
胃薬を飲んでケアする
吐き気がひどい場合には胃薬の服用も選択肢となります。ただし、これはあくまで一時的な対策であり、頻繁に胃薬を必要とするようであれば医療機関での診察をおすすめします。
糖尿病の疑いがある場合は受診を
さらに、血糖値の上昇や吐き気が長期間続くようであれば、糖尿病の可能性も考えられます。その場合は医療機関での診断が必要です。
まとめ
このように、甘いものを摂取した後に気持ち悪さを感じるのは、血糖値の変動やそれに伴う体の反応によるものです。一時的なものであればセルフケアで改善することが多いですが、それが長時間続く場合には医療機関での診察をおすすめします。
糖分摂取は適度にとどめ、健康的な体を維持することが大切です。