クレームブリュレと聞けば、誰もが思い浮かべるのは、スプーンで割ってしまうほどのパリパリとしたカラメルの層。だけど、なぜか自宅で作ると、思い描いた通りの仕上がりにならないことも少なくありません。
あの理想的な食感を出すための秘訣は何なのでしょうか?
実はクレームブリュレのカラメルがパリパリにならないのには、いくつもの理由が隠されています。そしてその理由を解決する対処法もまた、案外シンプルなのです。
この記事では、カラメルがパリパリにならない様々な原因と、それぞれに効果的な解決策をご紹介します。自宅でもカフェ顔負けのクレームブリュレを作るコツをご紹介します。
クレームブリュレでパリパリにならないのはなぜ?
クレームブリュレの表面がパリパリにならない理由はいくつか考えられます。主な原因は以下の通りです。
- 砂糖の量が不足している: 表面に均一な薄い砂糖の層を作ることが重要です。砂糖が少なすぎると、キャラメル化してパリパリになるのが難しくなります。
- トーチの使用が不適切: キャラメリゼーションには、砂糖を溶かし茶色くするための十分な熱が必要です。トーチの炎が弱すぎるか、砂糖の上を均等に動かさないと、表面がうまくパリパリになりません。
- 砂糖の種類: 通常、細かいグラニュー糖が最適です。粗い砂糖や粉砂糖は、均一なキャラメル層を作るのが難しい場合があります。
- クレームの温度: クレーム(カスタード部分)が熱すぎると、砂糖が溶けてしまい、均一な層を作るのが難しくなります。冷蔵庫で十分に冷やしてから砂糖を振りかけ、トーチで焼くのが理想的です。
- トーチの距離: トーチをクレームブリュレから適切な距離に保つことが大切です。近すぎると砂糖が焦げてしまい、遠すぎると熱が均等に伝わらず、パリパリになりにくくなります。
これらのポイントに注意して、もう一度試してみると良いでしょう。
【作り方】クレームブリュレでパリパリな表面を作る
クリームブリュレの表面をパリパリにするための作り方は以下の通りです。
材料
- クリームブリュレ(既に冷蔵庫で冷やされたもの)
- グラニュー糖(細かいものが望ましい)
手順
- 準備:
- クリームブリュレを冷蔵庫から取り出す。
- トーチを準備する。もしトーチがない場合は、オーブンのブロイラーを使用することもできます。
- 砂糖を振りかける:
- クリームブリュレの表面に均一にグラニュー糖を振りかける。砂糖の層は薄く、均等であることが重要です。
- キャラメリゼーション:
- トーチを使用する場合:
- トーチを点火し、炎をクリームブリュレから約6インチ(約15cm)離して持つ。
- 炎をゆっくりとクリームブリュレの表面上で動かし、砂糖が溶けて茶色くなり始めるまで加熱する。全体が均一に茶色くなるように注意する。
- オーブンのブロイラーを使用する場合:
- オーブンをブロイル設定にし、クリームブリュレをオーブンの最上段に置く。
- 表面がキャラメル色になるまで数分間焼く。オーブンを監視し、焦げないように注意する。
- トーチを使用する場合:
- 冷却:
- キャラメリゼーションが終わったら、クリームブリュレを数分間室温で冷ます。これにより、砂糖の層が硬化し、パリパリになる。
- サーブ:
- 表面が硬くなったら、クリームブリュレをサーブする。
ポイント
- キャラメリゼーションの際、砂糖が均一に溶けるようにするために、トーチやブロイラーの熱を均等に当てることが重要です。
- 砂糖が焦げすぎないように注意し、茶色くなるのを見守りましょう。焦げると苦味が出てしまいます。
これらのステップに従えば、クリームブリュレの表面を美味しくパリパリにすることができます。
クレームブリュレをキャラメリゼをするタイミングは?
クレームブリュレのキャラメリゼは、デザートを完成させる最終工程です。
カスタードが完全に冷え固まった後、表面にグラニュー糖を均一に振りかけてから行います。理想的なタイミングは、提供直前です。
このとき、強火のバーナー(トーチ)またはグリルを用いて、糖分が溶けて茶色くなり、硬いキャラメル層が形成されるまで加熱します。
その結果、上部はサクサクとした食感を楽しめる一方で、下部は滑らかなカスタードが口中に広がります。キャラメリゼは鮮度が命なので、最も良い状態で食べるために、食前の直前に行うのがベストとされています。
クレームブリュレを作る時にバーナーが無い時はどうすればいい?
バーナーがない場合でも、クレームブリュレの表面をパリパリにする方法はいくつかあります。ここでは、オーブンのブロイラーを使用する方法と他の代替方法を紹介します。
オーブンのブロイラーを使用する方法
- オーブンの準備:
- オーブンをブロイル設定にし、上段にグリルをセットする。
- 砂糖を振りかける:
- クレームブリュレの表面に均一な層の砂糖を振りかける。
- ブロイル:
- クレームブリュレをオーブンの最上段に置き、表面がキャラメル色になるまでブロイルする。約3〜5分間が目安ですが、オーブンによって異なります。
- 監視:
- オーブンの窓からクレームブリュレを見守り、砂糖が均一に茶色くなり始めたら取り出します。
- 冷却:
- 表面が硬くなるまで数分間室温で冷ます。
その他の代替方法
- ホットスプーン:
- 大きめのスプーンを熱して、その熱いスプーンを使って砂糖を溶かす方法です。この方法ではパリパリ感は少し劣るかもしれませんが、代替としては有効です。
- グリルパンまたはフライパン:
- グリルパンやフライパンを非常に熱くして、その上にクレームブリュレを逆さまにして砂糖の部分を直接熱する方法です。この方法も均一な焦げ目をつけるのは難しいかもしれません。
どの方法を選択するかは、利用可能な機器や個人の好みによります。ただし、砂糖が均等に焦げないよう注意し、焦がさないように慎重に作業を行ってください。
クレームブリュレでパリパリを復活させる方法は?
クレームブリュレのパリパリした表面を復活させるためには、基本的に再度表面をキャラメリゼする必要があります。以下にその手順を説明します。
手順
- クレームブリュレを冷蔵庫から取り出す:
- クレームブリュレを冷蔵庫から取り出して室温に少し近づける。しかし、カスタード部分が温まりすぎないように注意する。
- 余分な水分を拭き取る:
- 表面に結露や水滴がある場合は、キッチンペーパーで優しく拭き取る。水分が残っていると、砂糖がうまくキャラメリゼされない。
- 砂糖を再度振りかける:
- 表面に再び薄く均一な層の砂糖を振りかける。
- キャラメリゼする:
- キッチントーチまたはオーブンのブロイラーを使用して、砂糖を再度キャラメリゼする。
- キッチントーチの場合:炎をゆっくりと表面上で動かし、砂糖が溶けて茶色くなるまで加熱する。
- オーブンのブロイラーの場合:オーブンをブロイル設定にして、クレームブリュレを最上段に置き、表面がキャラメル色になるまでブロイルする。
- キッチントーチまたはオーブンのブロイラーを使用して、砂糖を再度キャラメリゼする。
- 冷却する:
- キャラメリゼが完了したら、数分間室温で冷まし、砂糖の層が硬くなるのを待つ。
注意点
- 再加熱する際は、カスタード部分が温まりすぎないように注意してください。カスタードが温まりすぎると、なめらかな質感が損なわれる可能性があります。
- 再キャラメリゼの際には、砂糖が焦げすぎないように注意し、均一に加熱することが重要です。
この方法で、クレームブリュレのパリパリした表面を復活させることができます。
まとめ:クレームブリュレでパリパリにならないのはなぜ?カリカリな作り方はこれ!
クレームブリュレの魅力の一つは、そのパリパリの焦がし砂糖の層にあります。しかし、時にその理想とする食感にならないことも。
焦がし砂糖の層が薄すぎたり均一でなかったりすると、カリカリにならない可能性も。砂糖の適切な量を均等に振り、専用のトーチを使ってじっくりと炙ることが重要です。
パリパリの食感を生むには、冷蔵庫から出してすぐの冷たい状態で焦がし砂糖の工程に取り掛かることも一つの秘訣です。見た目にも華やかで、食感も楽しい完璧なクレームブリュレ作りに向けて、ぜひ今回のテクニックを試してみてください。